Jazz Standard — 1929
ウィズ・ア・ソング・イン・マイ・ハート
| 作詞 | Lorenz Hart(ロレンツ・ハート) |
|---|---|
| 作曲 | Richard Rodgers(リチャード・ロジャース) |
| 制作年 | 1929年 |
| 初演 | ブロードウェイ・ミュージカル『Spring Is Here』(1929年)にてジョン・ハンドリーとリリアン・タイズが歌唱。1952年の伝記映画『With a Song in My Heart』(歌手ジェーン・フローマンの半生を描く)で改めて広く知られるようになった |
| キー | Bbメジャー |
| 拍子 | 4/4拍子 |
「With a Song in My Heart」は、1929年にリチャード・ロジャースとロレンツ・ハートが共作した曲で、ブロードウェイ・ミュージカル『Spring Is Here』の中で歌われました。当初は数あるロジャース&ハート作品のひとつに過ぎませんでしたが、1952年、歌手ジェーン・フローマンの波乱に満ちた半生を描いた映画『With a Song in My Heart』(主演スーザン・ヘイワード、歌唱は本人フローマン)が公開されると、この曲名がそのまま映画のタイトルとなり、世界的に再び脚光を浴びました。この映画音楽はアカデミー作曲賞を受賞し、フローマン自身のサウンドトラック盤は1952年最も売れたアルバムとなりました。以来、心に希望と喜びが満ちる感覚を歌ったこの曲は、多くのジャズ・ミュージシャンに愛される定番曲となっています。
歌の情景・意味
恋をすると、心の中にいつも歌が響いているような気持ちになる——そんな、幸福感に満ちた高揚感を歌った曲です。ラジオも音楽も要らない、あなたのことを思うだけで、心の中に美しい旋律が自然と流れ出してくる。あなたの姿を見つめているだけで、まるで天使の交響曲を聴いているかのような気持ちになる。難しい言葉を使わず、恋の喜びをまっすぐに音楽的な比喩で表現した、明るく晴れやかな一曲です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:Bbメジャー 形式:AABA(32小節)
ロジャースらしい、明るく躍動感のある和音進行が特徴で、歌詞の高揚した気持ちとよく合っています。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:「1・6・2・5」と呼ばれる、多くのスタンダード曲に使われる王道進行です。同じフレーズが2回繰り返されることで、心の中で歌が高まっていくような、生き生きとした感覚が生まれています。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:EbmajからEbm6へ、同じ音の上でメジャーからマイナーに切り替わる部分が、音楽が高まっていく瞬間の、ふとした感情の揺れを表現しています。
Chet Baker Sings
Chet Baker(チェット・ベイカー)
1954〜56年 / Pacific Jazz
中性的で柔らかな歌声とトランペットで、多くのファンを生んだ代表作。気だるく甘い空気が全編を包みます。
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Richard Rodgers リチャード・ロジャース(1902–1979)
米国ニューヨーク生まれの作曲家。作詞家ロレンツ・ハートとのコンビで1920年代から1940年代にかけて数々のブロードウェイ・ヒットを生み出し、その後はオスカー・ハマースタイン2世との新たなコンビで『サウンド・オブ・ミュージック』『王様と私』など、アメリカ・ミュージカル史に残る名作を次々と発表しました。生涯で900曲以上を作曲し、トニー賞、アカデミー賞、グラミー賞、ピュリッツァー賞を制覇した数少ない作曲家の一人です。