Jazz Standard — 1937
ウェア・オア・ウェン
| 作詞 | Lorenz Hart(ロレンツ・ハート) |
|---|---|
| 作曲 | Richard Rodgers(リチャード・ロジャース) |
| 制作年 | 1937年 |
| 初演 | ブロードウェイ・ミュージカル『Babes in Arms』(1937年)にてレイ・ヘザートンとミッツィ・グリーンが歌唱。1939年の映画版にも使用された |
| キー | Ebメジャー |
| 拍子 | 4/4拍子 |
「Where or When」は、1937年のブロードウェイ・ミュージカル『Babes in Arms』の中で歌われる曲で、作曲家リチャード・ロジャースと作詞家ロレンツ・ハートの黄金コンビによる作品です。同じ作品からは「My Funny Valentine」「The Lady Is a Tramp」といった名曲も生まれました。劇中では、主人公ヴァレンタインとビリーが初めて出会う場面で、まるで以前にも会ったことがあるかのような、不思議なデジャヴュ(既視感)を歌います。カウント・ベイシー、デイヴ・ブルーベック、フランク・シナトラ、エラ・フィッツジェラルドをはじめ数え切れないほどの録音が残されているほか、1959年にはディオン&ザ・ベルモンツによるドゥーワップ調のバージョンがヒットチャートを賑わせ、ジャズの枠を超えて広く親しまれる一曲となりました。
歌の情景・意味
初めて会ったはずなのに、以前にも同じように立ち話をしたことがある気がする。あなたが今浮かべているその微笑みを、前にも見たことがあるような——そんな、不思議なデジャヴュの感覚を歌った曲です。初めての出来事が、まるで繰り返しのように感じられる瞬間は、誰にでも一度はあるもの。以前にも出会い、笑い合い、愛し合ったことがあるのかもしれない、でもそれがいつ、どこでのことだったのか、誰にもわからない——そんな、運命的な出会いの神秘を描いた、詩情豊かな一曲です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:Ebメジャー 形式:AABA(32小節)
ロジャースらしい、なめらかに移り変わる和音進行が、デジャヴュのような曲の主題とよく合っています。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:「1・6・2・5」と呼ばれる、多くのスタンダード曲に使われる王道進行です。同じ4小節のフレーズが2回繰り返されることで、「前にも聞いたことがある」ような既視感を、音楽そのものが体現しています。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:ブリッジでも「ツーファイブ」進行(マイナー7th→ドミナント7th)が連続し、少しずつ緊張感を高めながら、また元の主題へと戻っていきます。この繰り返しの構造が、歌詞の「何度も起きているように感じる」という感覚と美しく呼応しています。
Wynton Kelly!
Wynton Kelly(ウィントン・ケリー)
1961年 / Vee-Jay
軽快でブルージーなピアノのウィントン・ケリーによるトリオ作。親しみやすく楽しい一枚です。
The Art Tatum–Ben Webster Quartet
Art Tatum & Ben Webster(アート・テイタム&ベン・ウェブスター)
1956年 / Verve
超絶技巧のテイタムと、ささやくようなウェブスターのテナーが出会った、バラードの名盤です。
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Richard Rodgers リチャード・ロジャース(1902–1979)
米国ニューヨーク生まれの作曲家。作詞家ロレンツ・ハートとのコンビで1920年代から1940年代にかけて数々のブロードウェイ・ヒットを生み出し、その後はオスカー・ハマースタイン2世との新たなコンビで『サウンド・オブ・ミュージック』『王様と私』など、アメリカ・ミュージカル史に残る名作を次々と発表しました。生涯で900曲以上を作曲し、トニー賞、アカデミー賞、グラミー賞、ピュリッツァー賞を制覇した数少ない作曲家の一人です。