レコード・カセットテープの宅配買取 Bee Records

Jazz Standard — 1936

There Is No Greater Love

お気に入り

ゼア・イズ・ノー・グレイター・ラヴ

作詞Marty Symes(マーティ・シームズ)
作曲Isham Jones(アイシャム・ジョーンズ)
制作年1936年
初演Isham Jones楽団による初録音(1936年2月3日録音、Brunswick。歌唱はWoody Herman)
キーE♭(変ホ長調)
拍子4/4拍子・32小節・AABA形式

1936年、バンドリーダーで作曲家のアイシャム・ジョーンズが、作詞家マーティ・シームズと共に書き上げた一曲です。ジョーンズは1920年代から70曲を超えるヒットを飛ばしてきた人気バンドリーダーでしたが、この曲は結果的に彼の楽団にとって最後のヒット曲となりました。1936年2月に自身の楽団で録音された際、歌を担当したのは若き日のウディ・ハーマン。同じ年の後半、ジョーンズが楽団を解散するにあたり、その運営をこのハーマンに託したことで、後にハーマン自身が50年にわたるバンドリーダー人生を歩み始めるきっかけともなりました。曲はそうした音楽史の転換点を象徴する一曲でもあります。以来、デューク・エリントン、ビリー・ホリデイ、ガイ・ロンバードら数多くのミュージシャンに取り上げられ、じっくりと歌い上げるバラードとしても、軽快なミディアム・スウィングとしても演奏される、懐の深いスタンダードとして定着しています。

歌の情景・意味

この世界に、あなたへの愛より大きな愛はない——そう真っすぐに歌う、揺るぎない愛の告白の歌です。歌詞は誇張や比喩を控えめにしながら、ただ「これ以上の愛はない」という一点を繰り返し確かめるように歌っていきます。派手な言葉で飾り立てるのではなく、シンプルな言い切りの積み重ねによって、かえって深い誠実さと確信が伝わってくる構成です。恋の駆け引きや切なさを描くタイプの歌ではなく、すでに定まった、揺るぎない愛情のかたちを静かに宣言する——そんな成熟した愛の歌として親しまれています。

※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。

There is no greater love than what I feel for you,
There is no greater need than what I have for you,
I love you, more than anyone will ever know,
And this feeling grows and grows.
With every touch, my heart begins to sing again,
There is no love, no love, that could compare with mine,
You bring me joy that words cannot define,
Someday, perhaps, you'll fully understand
Just what it means to hold your loving hand,
Until that day, I'll go on loving you,
For there is no love, no love as true.
There is no greater love than what I feel for you,
And through the years, I'll go on proving it anew.

キー:E♭(変ホ長調) 形式:AABA(32小節)
ゆったりと歌い上げるバラードとしても、ミディアム・スウィングとしても演奏される、懐の深い進行です。

A セクション(1〜8小節)

E♭maj7
Cm7
Fm7
B♭7
E♭maj7
Cm7
Fm7
B♭7

▶ ポイント:ジャズの定番であるツーファイブの流れを、落ち着いた足取りで2回繰り返します。歌詞が「これ以上の愛はない」という確信を繰り返し歌う構成と、同じ和音進行を丁寧に反復するこの音楽的な作りがよく重なっています。飾り気のない、まっすぐな響きを味わうように聴くとよいでしょう。

B セクション(ブリッジ)

A♭maj7
Ddim7
E♭maj7
Cm7
Fm7
B♭7
Fm7
B♭7

▶ ポイント:ブリッジの2小節目に登場するDdim7は、一瞬だけ景色を変える不思議な響きの和音です。歌詞でいえば「いつの日か分かってもらえるだろう」という、少し先の未来に思いを馳せる部分と重なります。その後は再び馴染みのある進行へ戻り、最後のAセクションへとなめらかに橋渡しされます。

1

Sonny Rollins Vol.2

Sonny Rollins(ソニー・ロリンズ)

1957年 / Blue Note

J.J.ジョンソンやセロニアス・モンクらと録音したブルーノートの一枚。ロリンズの豪快なテナーが冴えます。

2

Count 'Em 88

Ahmad Jamal(アーマッド・ジャマル)

1956年 / Argo

アーマッド・ジャマルの洗練された間の取り方が光る、ピアノ・トリオの名演です。

3

Boss Tenors

Jimmy Smith & Sonny Stitt(ジミー・スミス&ソニー・スティット)

編集盤

オルガンとサックスの熱いやり取りが楽しめる共演作です。

4

Inception

McCoy Tyner(マッコイ・タイナー)

1962年 / Impulse!

マッコイ・タイナーの初期のリーダー作。力強いタッチと叙情を併せ持つピアノが魅力です。

名盤を聴き放題で楽しむなら

Amazon Music Unlimitedなら、ジャズの名盤を定額で聴き放題。

無料体験をチェックする

名盤・名演のリンクはAmazonアソシエイト・リンクです。
Amazonのアソシエイトとして、ジャズ・スタンダード事典は適格販売により収入を得ています。

Isham Jones アイシャム・ジョーンズ(1894–1956)

オハイオ州生まれ。1920年代から30年代にかけて、自身の楽団を率いる人気バンドリーダーとして活躍し、70曲を超えるヒット曲を世に送り出しました。「It Had to Be You」「I'll See You in My Dreams」などのスタンダードも手がけています。1936年に楽団を解散し、その運営を若手だったウディ・ハーマンに託したことは、ジャズ史における大きな世代交代の一つとして知られています。作詞のマーティ・シームズ(1904–1967)は、多くのポピュラー・ソングの作詞を手がけた人物です。