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Jazz Standard — 1937

That Old Feeling

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ザット・オールド・フィーリング

作詞Lew Brown(リュー・ブラウン)
作曲Sammy Fain(サミー・フェイン)
制作年1937年
初演映画『Walter Wanger's Vogues of 1938』でVirginia Verrillが歌唱
キーE♭(変ホ長調)
拍子4/4拍子・32小節・AABA形式

1937年、作曲家サミー・フェインと作詞家リュー・ブラウンによって書かれた一曲です。映画『Walter Wanger's Vogues of 1938(ヴォーグズ・オブ・1938)』のために作られ、劇中では歌手ヴァージニア・ヴェリルが歌いました。この曲は1937年度のアカデミー歌曲賞にノミネートされ、惜しくも「Sweet Leilani」に敗れましたが、発表と同時にシェップ・フィールズ楽団の録音が大ヒットとなり、当時の集計で14週間チャートにとどまり、うち4週間は1位を記録したと伝えられています。その後もこの曲は幾度となく再発見され、1952年にはスーザン・ヘイワード主演の伝記映画『With a Song in My Heart』の中で、歌手ジェーン・フローマンの吹き替えによって新たな世代へと届けられました。「昔と同じあの感覚」という意味のタイトルどおり、再会や再燃といった懐かしさをテーマにした歌詞は、時代を越えて多くのジャズ・ミュージシャンに愛される定番曲となっています。

歌の情景・意味

「もう終わったはずの恋」だと思っていた相手と再び顔を合わせた瞬間、忘れていたはずの胸の高鳴りがよみがえってくる——そんな戸惑いと甘さの入り混じった感情を歌った曲です。理性では「もう気持ちは残っていない」と思い込んでいたのに、目が合った瞬間、昔と同じ感覚(that old feeling)が体の奥から込み上げてくる。語り手は、その予期せぬ再燃に半ば戸惑いながらも、それが確かに本物の感情であることを認めざるを得ません。忘れられない過去の恋の記憶が、ふとした瞬間によみがえる普遍的な感覚を、シンプルな言葉で丁寧にすくい取った一曲です。

※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。

I saw you last night and got that old feeling,
When you came in sight, I got that old feeling.
The moment that you walked in the door,
I could feel it, that old familiar glow.
I knew I'd never dreamed I'd feel it,
Since I lost you, so long ago,
Now I'm sure I'm gonna feel it,
Every time you're gonna say "Hello."
I thought I'd learned my lesson well,
And I could keep you from my heart forever,
I guess I never will, I saw you last night
And got that old feeling once more.

キー:E♭(変ホ長調) 形式:AABA(32小節)
ジャズ・ミュージシャンの即興演奏でも人気が高く、随所にツーファイブの動きを含む素直な進行です。

A セクション(1〜8小節)

E♭maj7
Cm7
Fm7
B♭7
E♭maj7
A♭7
E♭maj7
Cm7

▶ ポイント:前半4小節はツーファイブの穏やかな繰り返し。5〜6小節目に登場するA♭7は、一瞬だけ違う方角を向く和音で、歌詞の「忘れていた感覚がよみがえる」瞬間とちょうど重なります。ジャズのセッションでもよく取り上げられる曲なので、この進行を覚えておくと様々な演奏で応用が利きます。

B セクション(ブリッジ)

Fm7
B♭7
E♭maj7
Cm7
Fm7
B♭7
E♭maj7
E♭maj7

▶ ポイント:ブリッジもAセクションと近い性格の和音で構成されており、曲全体を通して聴きやすい親しみやすさが保たれています。「もう二度と感じないと思っていたのに、また感じてしまう」という歌詞の繰り返し構造と、この安定した和声の反復がうまく呼応しています。最後は素直にAセクションのE♭maj7へと戻っていきます。

1

Chet Baker Sings

Chet Baker(チェット・ベイカー)

1954〜56年 / Pacific Jazz

中性的で柔らかな歌声とトランペットで、多くのファンを生んだ代表作。気だるく甘い空気が全編を包みます。

2

Three Blind Mice

Art Blakey(アート・ブレイキー)

1962年 / Blue Note

アート・ブレイキー率いるジャズ・メッセンジャーズの、熱気あふれるライヴ録音です。

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Sammy Fain サミー・フェイン(1902–1989)

ニューヨーク生まれ。楽譜出版社で歌の売り込みを行うピアニストとしてキャリアを始め、1924年の初ヒット曲を皮切りに、生涯にわたり数多くのポピュラー・ソングを世に送り出しました。「Secret Love」(1953年)と「Love Is a Many-Splendored Thing」(1955年)でアカデミー歌曲賞を2度受賞しています。作詞のリュー・ブラウン(1893–1958)は、デシルヴァ・ブラウン・アンド・ヘンダーソンという伝説的なソングライター・チームの一員としても知られる人物です。