Jazz Standard — 1928
スウィート・ロレイン
| 作詞 | Mitchell Parish(ミッチェル・パリッシュ) |
|---|---|
| 作曲 | Cliff Burwell(クリフ・バーウェル) |
| 制作年 | 1928年 |
| 初演 | 1928年、ルディ・ヴァレー&ヘイ・ホー・イェール・カレジアンズが初録音・ラジオで紹介 |
| キー | F(ヘ長調) |
| 拍子 | 4/4拍子・32小節AABA形式 |
「Sweet Lorraine」は1928年、ピアニストのクリフ・バーウェルが作曲し、この曲が作詞家デビュー作となったミッチェル・パリッシュが詞をつけた楽曲です。同年、バーウェル自身が在籍していたルディ・ヴァレー楽団のラジオ放送で初めて紹介され、ささやかな人気を博しました。同じ年にはクラリネット奏者ジミー・ヌーンのエイペックス・クラブ・オーケストラによる器楽版も録音されています。バーウェルにとってはこの曲が生涯唯一のヒット作となりましたが、パリッシュはその後「Star Dust」をはじめとする数々のジャズ・スタンダードの作詞を手がける名手として大成しました。1935年にはテディ・ウィルソン楽団の録音がポップ・チャートにランクインしましたが、この曲を真に不朽の名曲へと押し上げたのは、1940年、当時21歳だったナット・キング・コールが自身のトリオで初めてヴォーカルとして録音した演奏でした。シカゴで10代の頃からジミー・ヌーンの演奏を聴いて育ったというコールにとって思い入れの深いこの録音は、ピアニストとして知られていた彼が歌手としても脚光を浴びる転機となり、コールの初のヒット曲となりました。以来、ジャズ・ヴォーカルの定番曲として長く愛され続けています。
歌の情景・意味
ロレインという名の恋人への、飾らない愛情表現を歌った曲です。彼女と出会えたことへの喜びが、まるで小さな男の子のように無邪気な幸福感として表現され、周囲の誰もが自分の幸せを羨むだろう、という素直な自慢めいた気持ちも垣間見えます。難しい比喩や複雑な物語を持たず、シンプルで温かい愛の言葉が、ゆったりとしたスウィング感のあるメロディーに乗せて歌われる、聴きやすく親しみやすい一曲です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:F 形式:AABA(32小節)
1920年代らしい親しみやすく温かい和音進行で、スウィング感のあるジャズ・ヴォーカルの定番曲として親しまれています。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:「Fmaj7→Dm7→Gm7→C7」というサークル進行が、温かく親しみやすい雰囲気を作っています。ナット・キング・コールの歌声がしっとりと乗るのにふさわしい、落ち着いた進行です。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:ブリッジでも同様のサークル進行が続き、「彼女に会えばきっと同じ気持ちになる」という確信めいた歌詞の高揚感を支えています。シンプルながら聴き心地の良い、親しみやすい構成です。
The Essential Nat King Cole
Nat King Cole(ナット・キング・コール)
編集盤
ナット・キング・コールの代表曲を集めたベスト盤。やさしい歌声に浸れます。
Nice 'n' Easy
Frank Sinatra(フランク・シナトラ)
1960年 / Capitol
ネルソン・リドルの編曲で、くつろいだ雰囲気のスタンダードを歌ったシナトラの人気作です。
Lady Sings the Blues
Billie Holiday(ビリー・ホリデイ)
1956年 / Clef
ビリー・ホリデイが自らの人生を重ねて歌った一枚。晩年に近い深みのある歌唱が胸に響きます。
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Cliff Burwell クリフ・バーウェル(1898–1976)
アメリカのピアニスト・作曲家。コネチカット州ニューヘイヴン出身で、1920年代にはポール・ホワイトマン楽団に参加してツアーを回りました。1928年からルディ・ヴァレー楽団のピアニスト・編曲者として1943年まで在籍し、映画にもたびたび出演しています。「Sweet Lorraine」は彼の生涯唯一の大ヒット作となりました。