Jazz Standard — 1931
スウィート・アンド・ラヴリー
| 作詞 | Harry Tobias(ハリー・トビアス) |
|---|---|
| 作曲 | Gus Arnheim, Charles N. Daniels(ガス・アーンハイム、チャールズ・N・ダニエルズ) |
| 制作年 | 1931年 |
| 初演 | 1931年、ガス・アーンハイム楽団(ヴォーカル:ドナルド・ノヴィス)が初録音し全米チャート1位を14週にわたり記録。以降アーンハイム楽団のテーマ曲となった |
| キー | C(ハ長調) |
| 拍子 | 4/4拍子・32小節AABA形式 |
「Sweet And Lovely」は1931年、バンドリーダーのガス・アーンハイム、作曲家チャールズ・N・ダニエルズ(筆名ニール・モレー名義でも知られる)、作詞家ハリー・トビアスの3名の名義で発表された楽曲です。楽曲権利登録上はこの3人がクレジットされていますが、実際にはダニエルズが作曲を、トビアスが作詞を担当し、アーンハイムはこの曲が自身の楽団のテーマ曲となったバンドリーダーとして名を連ねたという見方が有力です。1931年、アーンハイム楽団(ヴォーカル:ドナルド・ノヴィス)による録音が全米チャートで14週にわたり1位を独占する大ヒットとなり、ガイ・ロンバード楽団、ビング・クロスビーの録音も相次いでヒットしました。素朴でありながら心に染み入るような珍しい旋律の運びが特徴で、恋愛感情を精神的な高みへと昇華させるような効果を持つと評されています。1952年にはセロニアス・モンクが自身のトリオ・アルバムでこの曲を取り上げ、モダン・ジャズの文脈でも重要なレパートリーのひとつとなりました。素朴なポピュラーソングとして生まれながら、ジャズの世界でも長く愛される二重の魅力を持つ楽曲です。
歌の情景・意味
五月に咲く薔薇よりも甘く愛らしい人が、天から自分のもとへ遣わされたかのように感じられる——そんな、素朴で純粋な恋の喜びを歌った曲です。相手の瞳の青さを空の青さになぞらえたり、抱きしめられたときの言葉にならない胸の高鳴りを描写したりと、飾らない比喩を積み重ねながら、これ以上望むもののない満ち足りた気持ちを表現しています。派手な技巧を用いず、シンプルな言葉で愛の喜びを綴る、素朴で温かい味わいの一曲です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:C 形式:AABA(32小節)
素朴でありながら珍しい旋律の動きを支える、味わい深い和音進行が特徴です。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:「Cmaj7→Am7→Dm7→G7」というサークル進行が、素朴で親しみやすい雰囲気を作っています。セロニアス・モンクをはじめとするジャズ・ミュージシャンが好んで取り上げた、シンプルながら味わい深い進行です。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:ブリッジでは「F→Fm」という同主短調的な色彩の変化が加わり、言葉にできない感情の深まりを音楽的に表現しています。素朴な旋律を支える、控えめながら効果的な和声の彩りです。
Mulligan Meets Monk
Gerry Mulligan(ジェリー・マリガン)
1957年 / Riverside
マリガンとモンクの異色の顔合わせ。互いの個性が溶け合うセッションです。
Monk's Dream
Thelonious Monk(セロニアス・モンク)
1962年 / Columbia
モンクがコロムビアに移籍して発表した初期の一枚。独特の間と響きが楽しめます。
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Gus Arnheim ガス・アーンハイム(1897–1955)
アメリカのバンドリーダー・ピアニスト。ロサンゼルスの高級ホテル「アンバサダー・ホテル」内のクラブ「ココナッツ・グローヴ」の専属楽団を率い、若き日のビング・クロスビーを見出したことでも知られています。「Sweet And Lovely」「I Surrender Dear」など、自身の楽団が初演・ヒットさせた楽曲の名義に名を連ね、1930年代のウエストコースト・ダンスバンド・シーンを代表する存在となりました。