Jazz Standard — 1929
スポージン
| 作詞 | Andy Razaf(アンディ・ラザフ) |
|---|---|
| 作曲 | Paul Denniker(ポール・デニカー) |
| 制作年 | 1929年 |
| 初演 | 1929年、ボブ・ハーリング楽団が初録音。同年ルディ・ヴァレーの録音がヒットし、まもなくルイ・アームストロングやファッツ・ウォーラーも取り上げた |
| キー | C(ハ長調) |
| 拍子 | 4/4拍子・32小節AABA形式 |
「S'posin'」は1929年、作曲家ポール・デニカーと、後に「Ain't Misbehavin'」「Honeysuckle Rose」など数々のジャズ・スタンダードの詞を手がけることになる名作詞家アンディ・ラザフが書いた楽曲です。タイトルの「S'posin'」は「Supposing(もし〜だとしたら)」の口語的な省略形で、遠慮がちに恋心を打ち明ける様子をユーモラスに表現しています。同年ルディ・ヴァレーの録音がヒットし、まもなくルイ・アームストロングとファッツ・ウォーラーという、この時代を代表する2人のジャズの巨人がそれぞれ取り上げたことで、ジャズ・スタンダードとしての地位を確立しました。ビバップ時代にも再び注目を集め、後年にはフランク・シナトラやアーティ・ショウのグラマシー・ファイヴが演奏するなど、軽妙で親しみやすいメロディーは世代を超えて愛され続けています。
歌の情景・意味
「もし、あなたに恋をしてしまったとしたら」「もし、毎日あなたのことばかり考えてしまうとしたら」——断定を避け、あえて仮定形を使いながら、遠慮がちに、しかし確かな恋心を打ち明けていく歌です。最後には「仮定なんかじゃない、本当にあなたに恋しているのだ」という素直な告白へとたどり着きます。もったいぶった言い回しの裏に、はにかんだ可愛らしさが透けて見える、ユーモアとロマンスが同居した楽しい一曲です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:C 形式:AABA(32小節)
1920年代らしい軽快で親しみやすい和音進行で、はにかんだ告白の場面にぴったりの明るさが特徴です。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:「Cmaj7→Am7→Dm7→G7」というサークル進行が、軽やかにステップを踏むような弾む雰囲気を作っています。ジャズ・ジャムセッションでも定番の、覚えやすく親しみやすい進行です。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:ブリッジでは2小節ごとにドミナント7thコードが続く、めまぐるしくも心地よい進行になっています。「もし〜だとしたら」と言葉を重ねていく歌詞の高揚感と、よく調和しています。
Jo + Jazz
Jo Stafford(ジョー・スタッフォード)
1960年 / Columbia
ジョー・スタッフォードがジャズの一流メンバーと録音した、洗練された歌唱の一枚です。
The New Miles Davis Quintet
Miles Davis(マイルス・デイヴィス)
1955年 / Prestige
マイルスが新たに結成した第一期クインテットの初録音。コルトレーンの参加でも知られます。
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Paul Denniker ポール・デニカー(1897–1993)
アメリカの作曲家・編曲家。ティン・パン・アレーで活動し、楽譜店で自ら新曲を演奏して聴かせる「デモンストレーター」としても働いていました。アンディ・ラザフとのコンビによる「S'posin'」のほか、映画音楽の編曲家としても長く活躍し、ハリウッドのミュージカル映画にも数多く貢献しています。