Jazz Standard — 1918
ロッカバイ・ユア・ベイビー・ウィズ・ア・ディキシー・メロディ
| 作詞 | Sam M. Lewis(サム・M・ルイス)/Joe Young(ジョー・ヤング) |
|---|---|
| 作曲 | Jean Schwartz(ジーン・シュワルツ) |
| 制作年 | 1918年 |
| 初演 | 1918年、ブロードウェイ・ミュージカル『Sinbad』にてアル・ジョルスンが歌唱 |
| キー | F メジャー |
| 拍子 | 4/4拍子・AABA形式(ヴァースつき) |
「Rock-A-Bye Your Baby With A Dixie Melody」は、1918年にブロードウェイ・ミュージカル『Sinbad』で発表された楽曲で、当時の大スター、アル・ジョルスンによって歌われて大ヒットしました。作曲はジーン・シュワルツ、作詞はサム・M・ルイスとジョー・ヤングという、当時のティン・パン・アレー(アメリカ大衆音楽の一大出版拠点)を代表する制作陣によるものです。ゆったりとした子守唄のリズムに乗せて、遠く離れた故郷への郷愁を歌う内容で、後年はソニー・ロリンズをはじめとするジャズ・ミュージシャンによっても取り上げられ、器楽・声楽の両面でスタンダードとして演奏され続けています。
※この曲は1918年、アメリカ南部を懐かしむ「マミー・ソング」と呼ばれるジャンルの一曲として生まれました。当時のアメリカ大衆音楽には、現代の視点から見ると配慮を欠いた表現や、黒人文化を戯画的に描いた演出(ミンストレル・ショーの慣習)が含まれることが少なくありません。本サイトでは原詞をそのまま掲載せず、時代背景に触れつつ、現代の言葉で内容を要約してご紹介しています。
歌の情景・意味
遠く故郷を離れた主人公が、幼い頃に聴いた子守唄のメロディーを懐かしみながら、母のもとへ帰りたいという気持ちを歌います。ゆりかごを揺らすような優しいリズムと、望郷の念を重ね合わせた、1910年代アメリカのポピュラーソングらしい情緒纏綿とした内容です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。原詞に含まれる当時特有の方言表現などは現代的な標準英語に置き換えています。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:F メジャー 形式:AABA
1910年代のティン・パン・アレー楽曲らしい、素朴で歌いやすいダイアトニック進行です。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:Fmaj7を中心にした素朴な進行で、ゆりかごを揺らすような穏やかな雰囲気を作り出しています。難しいコードはほとんど出てこないので、伴奏に慣れていない方でも聴き取りやすい構成です。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:ブリッジではB♭maj7からBdim7へ移る半音進行が、ほんの一瞬だけ切なさを添えます。すぐにまた温かい響きへ戻るので、全体としては終始やわらかな印象の曲です。
Jean Schwartz ジーン・シュワルツ(1878–1956)
ハンガリー生まれ、幼少期にアメリカへ移住した作曲家。1900年代から1920年代にかけて、ティン・パン・アレーを代表する作曲家のひとりとして数多くのヒット曲を手がけました。ブロードウェイ・ミュージカルの楽曲提供でも活躍し、当時のアメリカ大衆音楽の発展に大きく貢献しました。