Jazz Standard — 1916
プア・バタフライ
| 作詞 | John Golden(ジョン・ゴールデン) |
|---|---|
| 作曲 | Raymond Hubbell(レイモンド・ハッベル) |
| 制作年 | 1916年 |
| 初演 | 1916年、ミュージカル『The Big Show』にて発表 |
| キー | ヘ長調(F) |
| 拍子 | 4/4拍子・32小節(AABA形式) |
「Poor Butterfly」は1916年、作詞ジョン・ゴールデン、作曲レイモンド・ハッベルのコンビによって書かれ、ミュージカル『The Big Show』の中で発表された曲です。プッチーニの歌劇『蝶々夫人』にインスピレーションを得たとされ、日本にやってきたアメリカ人男性を待ち続ける女性の悲恋を描いた歌詞が特徴です。発表当時から大変な人気を博し、以後100年以上にわたってジャズのスタンダードとして数多くの歌手・演奏家に取り上げられ続けています。もの悲しくも美しいメロディは、初期のジャズスタンダードの中でも特に息の長い名曲のひとつです。
歌の情景・意味
歌詞は、日本を訪れたアメリカ人男性に恋をした女性「バタフライ」が、彼が船で去ってから帰りを待ち続ける情景を描いています。「必ず戻ってくる」という彼の約束を信じ続けながらも、季節は移り変わり、いつしか彼女の若さも過ぎ去っていく――そんな切なさが、東洋的な情緒を交えて歌われます。タイトルにある「Poor(哀れな)」という言葉には、報われることのない一途な思いへの深い同情が込められており、単なる恋の歌を超えて、待つことの悲しさそのものを描いた一曲になっています。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
コード進行
キー:ヘ長調(F) 形式:AABA(32小節)
初期のポピュラーソングらしい素直な進行に、ジャズならではのII-V-Iが織り込まれています。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:F(トニック)からGm7-C7へ向かう素直な流れが基本形です。もの悲しい歌詞に合わせて、あまり急がずゆったりと弾くのがこの曲らしさを引き出すコツです。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:ブリッジのBdim7が、待ち続ける切なさをふっと際立たせる瞬間です。この一小節だけ少し陰影をつけて弾くと、歌詞の哀しみがより伝わります。
Sound of Silence
Carmen McRae(カーメン・マクレエ)
ヴォーカル作品
カーメン・マクレエが、ポップスの名曲も交えながら独特の語り口で歌い上げる一枚です。
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Raymond Hubbell レイモンド・ハッベル(1879–1954)
アメリカの作曲家。20世紀初頭のブロードウェイ・ミュージカル黄金期を支えた作曲家のひとりで、多くのレビューやミュージカルの音楽を手がけました。「Poor Butterfly」は彼の代表作として最もよく知られ、後年まで長く歌い継がれる普遍的な名曲となりました。1914年にはASCAP(米国作曲家作詞家出版者協会)の創立メンバーの一人にもなっています。