Jazz Standard — 1930
オン・ザ・サニー・サイド・オブ・ザ・ストリート
| 作詞 | Dorothy Fields(ドロシー・フィールズ) |
|---|---|
| 作曲 | Jimmy McHugh(ジミー・マクヒュー) |
| 制作年 | 1930年 |
| 初演 | ミュージカル『Lew Leslie's International Revue』にて発表 |
| キー | C(一般的な演奏キー) |
| 拍子 | 4/4拍子・32小節AABA形式 |
「On the Sunny Side of the Street」は、1930年にジミー・マクヒューが作曲し、ドロシー・フィールズが詞をつけたナンバーです。世界恐慌の真っただ中に生まれた曲ながら、暗い時代を吹き払うような明るさと前向きな気持ちを歌っています。シンプルなメロディと、誰もが口ずさめるような親しみやすい言葉が魅力で、発表後すぐに多くの歌手やバンドに取り上げられるようになりました。ルイ・アームストロングをはじめ、フランク・シナトラ、エラ・フィッツジェラルドなど、ジャズの歴史を彩る名歌手たちが繰り返し歌い続けてきた、まさに「定番中の定番」と言える一曲です。タイトルにある「日の当たる側の道」という言葉そのものが、人生に対する楽観的な姿勢の象徴として、長く愛されています。
歌の情景・意味
この歌の主人公は、お金もなく、靴はすり減り、悩みごとも抱えています。けれど、それを嘆くのではなく「日の当たる側の道を歩こう」と自分に語りかけます。陰の側にいると不機嫌になり、心配ばかりが増えていく。だから日の当たる側へ移ろう、というシンプルで温かい呼びかけが歌の中心です。誰かを誘うような口調で歌われることが多く、友人や恋人に「一緒に明るい方へ歩いていこう」と声をかけているような、優しい励ましの歌としても親しまれています。難しい言葉は出てきませんが、その分、年齢を問わず誰の心にも自然に入ってくる、ジャズらしい「シンプルな哲学」が詰まった一曲です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:C 形式:AABA(32小節)
明るく軽快なスウィング感のあるコード進行で、ツーファイブ進行が随所に登場します。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:出だしのCからEm7、A7へと進む部分は、メロディの明るさをそのまま支える進行です。Dm7からG7への流れは「ツーファイブ」と呼ばれる、ジャズでとても多く使われる組み合わせ。この2つのコードがセットで出てきたら、次はCに戻る合図と覚えておくと、曲全体の見通しがよくなります。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:ブリッジでは、FmからFm6へ移る部分で一瞬だけ少し切ない響きが生まれます。これは「同じ音をベースにしながら、コードの色合いを少しだけ変える」というテクニックで、明るい曲の中にほんの少し陰影を加える効果があります。その後すぐにCに戻ってくるので、安心して聴いていられるのもこの曲の魅力です。
Complete Town Hall Concert
Louis Armstrong(ルイ・アームストロング)
1947年録音
ニューヨークのタウン・ホールで行われた、ルイ・アームストロングの歴史的コンサートの記録です。
Ella and Louis Again
Ella Fitzgerald & Louis Armstrong(エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング)
1957年 / Verve
二人の掛け合いが楽しい共演盤の第2弾。エラの澄んだ声とルイのしゃがれ声の対比が絶妙です。
All Star Session
Lionel Hampton(ライオネル・ハンプトン)
セッション録音
ライオネル・ハンプトンのヴィブラフォンを中心に、スターが集まって演奏するセッションです。
名盤・名演のリンクはAmazonアソシエイト・リンクです。
Amazonのアソシエイトとして、ジャズ・スタンダード事典は適格販売により収入を得ています。
Jimmy McHugh ジミー・マクヒュー(1894–1969)
アメリカ・ボストン出身の作曲家で、1920年代から1950年代にかけて数多くのヒットソングを生み出しました。「I Can't Give You Anything but Love」や「On the Sunny Side of the Street」など、シンプルで覚えやすいメロディと、人生への前向きな姿勢を感じさせる作品が特徴です。作詞家ドロシー・フィールズとの黄金コンビによる楽曲は、ミュージカルや映画を通じて広く親しまれ、その多くが現在もジャズのスタンダードとして演奏され続けています。