Jazz Standard — 1947
オン・グリーン・ドルフィン・ストリート
| 作詞 | Ned Washington(ネッド・ワシントン) |
|---|---|
| 作曲 | Bronisław Kaper(ブロニスワフ・ケイパー) |
| 制作年 | 1947年 |
| 初演 | 映画『Green Dolphin Street』(1947年)主題歌 |
| キー | C major(原曲) |
| 拍子 | 4/4拍子・AABA形式 |
「On Green Dolphin Street」は1947年、映画『Green Dolphin Street』のために作曲家ブロニスワフ・ケイパーと作詞家ネッド・ワシントンが書き下ろした楽曲です。映画そのものはニュージーランドを舞台にした波乱の物語でしたが、この主題歌はむしろジャズの世界でその真価を発揮しました。1958年、マイルス・デイヴィスがこの曲を録音したことで一気に注目を集め、以降ジャズ・ミュージシャンの定番レパートリーとして確立されました。ラテン風のイントロから軽快なスウィングへと展開する構成が特徴で、多くの演奏家が独自のアレンジを加えて演奏しています。
歌の情景・意味
歌詞は「グリーン・ドルフィン・ストリート」という通りで出会った、忘れられない恋の思い出を回想する内容です。その通りを歩くたびに、かつて愛した人との記憶が鮮やかによみがえってくる――場所と記憶が結びついた、郷愁を誘う恋の歌です。実在するかどうかも定かではないこの通りの名前が、かえって聴き手それぞれの心の中にある「忘れられない場所」を思い起こさせる、詩的な余韻を残します。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:C major 形式:AABA
ラテン風の落ち着いたイントロから、スウィングへと展開していく構成が特徴的です。Ⅳ度の短調(Fm)へ移る瞬間が印象的な聴きどころです。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:明るいCmaj7から、突然影を落とすFm6へと移る瞬間が、この曲の大きな聴きどころです。「懐かしさの中にふと差し込む切なさ」を思い浮かべてみてください。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:ブリッジでは大胆に転調し、遠い調へと旅するような展開になります。この寄り道があるからこそ、Aセクションに戻ったときの懐かしさが一層引き立ちます。
1958 Miles
Miles Davis(マイルス・デイヴィス)
1958年録音
『カインド・オブ・ブルー』の前年にあたる、マイルスのモード・ジャズ誕生前夜の演奏をまとめた作品です。
At the London House
Oscar Peterson(オスカー・ピーターソン)
ライヴ盤
シカゴのクラブで録音された、オスカー・ピーターソン・トリオの熱いライヴ。ドライブ感あふれる演奏が楽しめます。
Outward Bound
Eric Dolphy(エリック・ドルフィー)
1960年 / New Jazz
ドルフィーの初リーダー作。自由で独創的なアルト・サックスがすでに個性を放っています。
Kelly Blue
Wynton Kelly(ウィントン・ケリー)
1959年 / Riverside
ウィントン・ケリーの軽やかなタッチと、ブルース感覚あふれるスウィングが堪能できる代表作です。
Rah
Mark Murphy(マーク・マーフィー)
1961年 / Riverside
マーク・マーフィーの出世作。しなやかな歌声とスキャットで、ジャズ・ヴォーカルの粋を聴かせます。
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Bronisław Kaper ブロニスワフ・ケイパー(1902–1983)
ポーランド・ワルシャワ生まれの作曲家。ヨーロッパで音楽を学んだ後、ハリウッドに渡り、MGM映画のスコアを数多く手がけました。クラシックの素養を生かした優雅な旋律作りに定評があり、映画『Lili』の音楽でアカデミー賞を受賞したことでも知られています。「On Green Dolphin Street」はもともと映画音楽として書かれた曲でしたが、ジャズ演奏家たちの手によって独自の命を吹き込まれ、スタンダードとして定着しました。