Jazz Standard — 1927
オール・マン・リバー
| 作詞 | Oscar Hammerstein II(オスカー・ハマースタイン2世) |
|---|---|
| 作曲 | Jerome Kern(ジェローム・カーン) |
| 制作年 | 1927年 |
| 初演 | ブロードウェイ・ミュージカル『Show Boat』(ショウ・ボート) |
| キー | Eb major(原曲、演奏により移調あり) |
| 拍子 | 4/4拍子・重厚なバラード形式 |
「Ol' Man River」は1927年、ジェローム・カーン作曲、オスカー・ハマースタイン2世作詞によって書かれた、ミュージカル『ショウ・ボート』の中でも最も有名な楽曲です。舞台はミシシッピ川沿いを行く興行船「ショウ・ボート」で、劇中では川で働く黒人労働者ジョーが、絶えず流れ続けるミシシッピ川の姿に、当時の黒人労働者たちが置かれていた過酷な境遇と、それでも変わらず続いていく人生の重みを重ね合わせて歌います。人種差別が色濃く残っていた時代のアメリカ社会を背景に持つ楽曲であり、初演から現在に至るまで、時代とともに歌詞の一部が見直されながら歌い継がれてきました。低音の魅力を存分に生かせる曲としても知られ、ポール・ロブスンの歌唱は特に高く評価されています。歴史的な重みを持つ曲であることを踏まえながら、多くのジャズ演奏家が独自の解釈でこの曲に向き合ってきました。
歌の情景・意味
歌の主人公は、来る日も来る日も川辺で重労働に従事する労働者です。汗を流して働いても暮らしは楽にならず、心配事も尽きない――そうした人生の苦しさを、悠然と流れ続けるミシシッピ川の姿と対比させて歌います。川は人間の苦労などお構いなしに、ただ静かに、永遠に流れ続けていく。その対比の中に、報われない労働への嘆きと、それでも生き続けていく人間の姿への深い共感が込められています。単なる望郷の歌ではなく、当時の社会が抱えていた重い現実を映し出した楽曲であることも、あわせて知っておきたいところです。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。なお原詩には初演当時の社会背景を反映した表現が含まれており、その後の上演や録音では歌詞が見直されてきた経緯があります。当サイトでは現代の読者に配慮した言い換えで内容をご紹介しています。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:Eb major 形式:重厚なバラード形式
荘厳さを感じさせるゆったりとした進行で、感情の高まりに合わせて和音も少しずつ動いていきます。
前半(1〜8小節)
▶ ポイント:Ebの落ち着いた響きを基調に、川がゆったり流れる様子を思わせる進行です。テンポを揺らさず、じっくり歩くような速度で聴くのがおすすめです。
後半(9〜16小節)
▶ ポイント:後半ではCm7から始まり、感情の高まりを感じさせる響きへと移っていきます。最後は再びEbの主和音に静かに落ち着きます。
Bixieland
Eddie Condon(エディ・コンドン)
1955年 / Columbia
ビックス・バイダーベックにちなんだ曲を、コンドン一派が陽気に演奏するディキシーランド作品です。
Concert Sinatra
Frank Sinatra(フランク・シナトラ)
1963年 / Reprise
大編成オーケストラを従え、シナトラが朗々と歌い上げる一枚。劇的でスケールの大きな歌唱が聴けます。
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Jerome Kern ジェローム・カーン(1885–1945)
ニューヨーク生まれの作曲家で、アメリカ・ミュージカルの発展に大きな足跡を残した人物です。ヨーロッパ風のオペレッタが主流だった時代に、より会話的で自然な旋律を取り入れた作風を確立し、後のミュージカル作曲家たちに多大な影響を与えました。代表作『ショウ・ボート』は、社会問題を正面から扱った先駆的なミュージカルとしても知られ、アメリカ演劇史における重要な転換点とされています。