Jazz Standard — 1935
リトル・ガール・ブルー
| 作詞 | Lorenz Hart(ロレンツ・ハート) |
|---|---|
| 作曲 | Richard Rodgers(リチャード・ロジャース) |
| 制作年 | 1935年 |
| 初演 | ミュージカル『Jumbo』(1935年ブロードウェイ初演)にてグロリア・グラフトンが歌唱 |
| キー | E♭メジャー(演奏によりCメジャーなども使用) |
| 拍子 | 4/4拍子・変則的なAABA形式 |
「Little Girl Blue」は、1935年のブロードウェイ・ミュージカル『Jumbo』のためにリチャード・ロジャースとロレンツ・ハートが書いた楽曲です。サーカスを舞台にした賑やかなミュージカルの中にありながら、この曲だけは静かで内省的な、心に染み入るバラードとして作られました。孤独な少女が自分自身を励まそうとする姿を描いた歌詞は、シンプルでありながら深い共感を呼び、以来数多くのジャズ・ヴォーカリストによって歌い継がれています。とりわけニーナ・シモンの名唱で広く知られるようになりました。
歌の情景・意味
歌の主人公は、独りぼっちで沈んだ気持ちでいる「小さな女の子」に向かって語りかけています。誕生日を祝ってくれる人もおらず、遊び相手もいない――そんな孤独な状況の中で、それでも「元気を出して、泣くのはおやめなさい」と、自分自身を、あるいは自分のような境遇の誰かを、優しく励まそうとしているのです。悲しみをそのまま歌うのではなく、悲しみを抱えながらも前を向こうとする強さが、この曲の静かな感動を生み出しています。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:E♭メジャー 形式:変則AABA
ゆったりとしたバラードで、下降するベースラインが物悲しさを引き立てます。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:「E♭maj7 → A♭m6」の移行部分は、明るさから急に影が差すような響きです。孤独な少女の心情の揺れを表しているかのようです。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:ブリッジで「励まし」の言葉が強まるにつれ、コードもより前向きな響きへと変化していきます。
Little Girl Blue
Nina Simone(ニーナ・シモン)
1958年 — Bethlehem Records
この曲名を冠したデビュー・アルバムに収録。シモンの深く重みのある声が、歌詞の孤独感を余すところなく伝えます。
Nightlife
Ernestine Anderson(アーネスティン・アンダーソン)
編集盤
ブルース感覚あふれる歌手アーネスティン・アンダーソンの作品。温かく力強い歌声が魅力です。
Sinatra at the Sands
Frank Sinatra(フランク・シナトラ)
1966年 / Reprise
カウント・ベイシー楽団と共演した、ラスベガスでのライヴ名盤。円熟したシナトラの歌と語りが楽しめます。
Fabulous Phineas
Phineas Newborn Jr.(フィニアス・ニューボーン・ジュニア)
1958年 / RCA
超絶技巧のピアニスト、フィニアス・ニューボーン・ジュニアの作品。華麗なテクニックに圧倒されます。
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Richard Rodgers リチャード・ロジャース(1902–1979)
アメリカを代表する作曲家で、若き日にロレンツ・ハートと組んで数々のブロードウェイ・ミュージカルの名曲を生み出しました。後にオスカー・ハマースタイン2世と組んでからは『サウンド・オブ・ミュージック』『王様と私』といった不朽の名作を手がけ、ミュージカル史に大きな足跡を残しています。ハートとのコンビ時代は、都会的で洗練されたメロディと、知的でウィットに富んだハートの歌詞との絶妙な組み合わせが持ち味でした。