Jazz Standard — 1953
イッツ・オールライト・ウィズ・ミー
| 作詞 | Cole Porter(コール・ポーター) |
|---|---|
| 作曲 | Cole Porter(コール・ポーター) |
| 制作年 | 1953年 |
| 初演 | ミュージカル『Can-Can(邦題:カンカン)』(1953年ブロードウェイ初演) |
| キー | ハ短調(Cm) |
| 拍子 | 4/4拍子・32小節 AABA形式 |
「イッツ・オールライト・ウィズ・ミー」は、1953年のミュージカル『カンカン』のためにコール・ポーターが作詞・作曲を手がけた楽曲です。ポーター自身が詞と曲の両方を手がけることで知られており、この曲でも彼らしい機知とほろ苦さが同居する歌詞世界が展開されています。本当に愛している相手ではないと分かっていながらも、目の前にいる魅力的な誰かとひとときの時間を過ごすことに「それでもかまわない」と割り切る、大人の恋の駆け引きを描いた一曲です。短調のミステリアスな響きとラテン風のリズム感が組み合わさり、独特の色気を持つスタンダードとして今も多くの演奏家に取り上げられています。
歌の情景・意味
語り手は、目の前にいる相手が本当に運命の人ではないと分かっています。顔つきも、声も、笑い方さえも、心から探し求めていた誰かとは違う――それでも、今この瞬間だけは、その事実に目をつぶってもかまわないと考えているのです。理想の相手でなくても、今このひとときが心地よければそれでいい、という大人びた割り切りと、少しの寂しさが同居する、洗練された恋の駆け引きの歌です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
※上記は原詞の主題を伝えるための大意訳・パラフレーズであり、逐語訳ではありません。
キー:Cm 形式:AABA
短調ならではの妖しさと、軽快なビートが同居する、大人びた雰囲気の進行です。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:Cm7からEb maj7への流れが、短調の中にほのかな明るさを差し込みます。割り切った大人の恋の駆け引きを、そのまま音にしたような響きです。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:ブリッジで一瞬明るく開けたかと思うと、すぐに元の短調の色合いへ引き戻される展開が、割り切りきれない本音をほのめかしています。
Ella Fitzgerald Sings the Cole Porter Songbook
Ella Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)
1956年 — Verve
エラの軽やかで洒脱な歌いぶりが、この曲の持つ都会的な大人の割り切りを見事に体現しています。
Worktime
Sonny Rollins(ソニー・ロリンズ)
1955年 / Prestige
復帰直後のロリンズが残したワン・ホーン作。豪快でユーモアあふれるテナーが聴けます。
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Cole Porter コール・ポーター(1891–1964)
アメリカの作曲家・作詞家。裕福な家庭に生まれ、イェール大学やハーバード大学で学んだ後、作詞・作曲の両方を自ら手がけるという当時としては珍しいスタイルで、数々のブロードウェイ・ミュージカルの傑作を生み出しました。洗練された言葉遊びと都会的で洒脱な旋律が持ち味で、「ナイト・アンド・デイ」「アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン」など、今なおジャズのスタンダードとして愛される作品を数多く残しています。