Jazz Standard — 1944
イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー
| 作詞 | Johnny Burke(ジョニー・バーク) |
|---|---|
| 作曲 | Jimmy Van Heusen(ジミー・ヴァン・ヒューゼン) |
| 制作年 | 1944年 |
| 初演 | 映画『天使の歌声』(原題:And the Angels Sing、1944年)でビング・クロスビーが歌唱 |
| キー | ハ長調(C) |
| 拍子 | 4/4拍子・32小節 AABA形式 |
「イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー」は、1944年の映画『天使の歌声』の中でビング・クロスビーが歌ったことで世に出た曲です。作詞はジョニー・バーク、作曲はジミー・ヴァン・ヒューゼンという、当時のハリウッド映画音楽を代表するコンビによるものでした。恋というものは思いがけない瞬間に、思いがけない相手との間に生まれてしまう――そんな、少し茶目っ気のある忠告を歌にしたユニークな一曲です。映画公開当初はさほど目立った存在ではありませんでしたが、後年になってジャズ・ミュージシャンたちが好んで取り上げるようになり、今ではスタンダードとして広く親しまれています。軽快でありながらどこか意味深なメロディーラインが、多くの演奏者の創造力を刺激してきました。
歌の情景・意味
この歌の語り手は、恋に落ちることを軽く警戒するようにと相手へ呼びかけます。「気をつけて、恋というのは思いがけない時にやってくるものだから」というのが歌の中心的なメッセージです。表向きは忠告や警告のような言葉づかいをしていますが、実際にはそれ自体がすでに恋心の芽生えを示しています。恋に落ちるという出来事は誰にでも、いつでも起こりうる、というテーマを、遊び心たっぷりに描いた歌詞になっており、聴く人にほろ苦い共感を誘います。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
※上記は原詞の主題を伝えるための大意訳・パラフレーズであり、逐語訳ではありません。
キー:C 形式:AABA
Ⅱ-Ⅴ-Ⅰの流れが随所に織り込まれた、ジャズ初心者にも馴染みやすい進行です。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:出だしのCmaj7からDm7、Em7へと、階段を一段ずつ上るように音が動いていきます。難しい理論を知らなくても、この「上っていく感じ」を耳で追うだけで曲の骨格がつかめます。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:FmajからFmへ変わる瞬間、明るい響きがふっと翳りを帯びます。歌詞の「気をつけて」という忠告の裏に潜む切なさが、このひとつのコード変化に凝縮されています。
Time Waits: The Amazing Bud Powell Vol. 4
Bud Powell(バド・パウエル)
1958年 / Blue Note
後期のパウエルがブルーノートに残したトリオ作。情感豊かなピアノが楽しめます。
Something Cool
June Christy(ジューン・クリスティ)
1954年 / Capitol
ジューン・クリスティの代表作。クールで少しハスキーな歌声と、洗練された編曲が魅力です。
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Jimmy Van Heusen ジミー・ヴァン・ヒューゼン(1913–1990)
アメリカの作曲家で、本名エドワード・チェスター・バブコック。生涯にわたりアカデミー歌曲賞を4度受賞するなど、ハリウッド映画音楽の分野で圧倒的な実績を残しました。作詞家ジョニー・バークやサミー・カーンとの黄金コンビで数多くのスタンダードを生み出し、ビング・クロスビーやフランク・シナトラといった名歌手たちに愛される旋律を書き続けた人物です。