Jazz Standard — 1941
アイ・ガット・イット・バッド
| 作詞 | Paul Francis Webster(ポール・フランシス・ウェブスター) |
|---|---|
| 作曲 | Duke Ellington(デューク・エリントン) |
| 制作年 | 1941年 |
| 初演 | 1941年、レビュー「Jump for Joy」にて発表。歌手アイヴィー・アンダーソンが歌い、後にエリントン楽団の代表曲となる |
| キー | Fマイナー(演奏によりCマイナーも使用) |
| 拍子 | 4/4拍子・32小節AABA形式 |
「I Got It Bad (And That Ain't Good)」は、1941年にデューク・エリントンが作曲し、ポール・フランシス・ウェブスターが作詞したブルース色の濃いバラードです。もともとはエリントン楽団のレビュー・ショー「Jump for Joy」のために書かれ、歌手アイヴィー・アンダーソンの歌唱によって広く知られるようになりました。タイトルの「悪い状態に陥っている、それは良くないことだ」というくだけた言い回しには、恋に翻弄され、抜け出せなくなっている苦しさがユーモアを交えて表現されています。ブルースの深い哀愁とジャズの洗練さが融合した、エリントン作品の中でも屈指の名バラードです。
歌の情景・意味
恋人が冷たくあしらうたびに傷つきながらも、どうしてもその人から離れられない――そんな一方通行な恋の苦しみを歌った曲です。「悪い状態に陥っている、それは良くないことだ」という自嘲めいた言葉で、自分でも分かっていながら抜け出せない恋の泥沼を認めています。深刻になりすぎず、どこか苦笑いを浮かべながら自分の弱さを見つめる、ブルースらしい率直さを持った切ないラブソングです。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:Fマイナー 形式:AABA(32小節)
短調ならではの物憂い響きに、ブルース特有の粘りのあるニュアンスが加わった進行です。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:短調特有の重たさに、ブルースの音使いが加わり、「良くない状態」という歌詞の自嘲的な響きを深く支えています。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:「週末が終わって月曜がやってくる」と歌う部分は、コードが次々と流れるように変わり、繰り返される切なさのサイクルを表現しています。
Sinatra at the Sands
Frank Sinatra(フランク・シナトラ)
1966年 / Reprise
カウント・ベイシー楽団と共演した、ラスベガスでのライヴ名盤。円熟したシナトラの歌と語りが楽しめます。
Autumn in New York / Swingin' Down Broadway
Jo Stafford(ジョー・スタッフォード)
1950年代録音
ジョー・スタッフォードの2作品をまとめた一枚。澄んだ声で丁寧に歌うスタンダードが楽しめます。
Duke Ellington & John Coltrane
Duke Ellington & John Coltrane(デューク・エリントン&ジョン・コルトレーン)
1962年 / Impulse!
世代の違う二人の巨匠が共演した名盤。エリントンの品格あるピアノに、コルトレーンが優しく寄り添います。
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Duke Ellington デューク・エリントン(1899–1974)
アメリカを代表するジャズ作曲家・バンドリーダー・ピアニスト。半世紀近くにわたり自身の楽団を率い、「A列車で行こう」「サテン・ドール」など数え切れないほどのジャズ・スタンダードを生み出しました。オーケストレーションの巧みさと、楽団員一人ひとりの個性を活かした作曲スタイルで知られ、ジャズ史上最も重要な作曲家の一人とされています。