レコード・カセットテープの宅配買取 Bee Records

Jazz Standard — 1928

Get Out and Get Under the Moon

お気に入り

ゲット・アウト・アンド・ゲット・アンダー・ザ・ムーン

作詞Charles Tobias / William Jerome(チャールズ・トビアス/ウィリアム・ジェローム)
作曲Larry Shay(ラリー・シェイ)
制作年1928年
初演1928年、Helen Kane、Van and Schenck、Paul Whiteman楽団(ビング・クロスビーの歌唱を含む)らによって相次いで録音・演奏された
キーG major
拍子4/4拍子・ヴァースとコーラスからなる構成(コーラスAABA形式)

「Get Out and Get Under the Moon」は1928年、作曲家ラリー・シェイと作詞家チャールズ・トビアス、ウィリアム・ジェロームによって書かれたティン・パン・アレー期の楽曲です。発表と同じ年に、歌手ヘレン・ケイン、デュオのヴァン・アンド・シェンク、そしてポール・ホワイトマン楽団(若き日のビング・クロスビーが参加したヴォーカル・グループを含む)といった当時の人気アーティストたちによって次々に録音され、瞬く間に流行歌となりました。ジャズの世界では大曲として扱われることは少ないものの、その軽やかで屈託のないメロディーは、1920年代のダンスホールの空気を今に伝える一曲として、スウィング系のバンドや歌手たちの間で折に触れて演奏され続けています。

歌の情景・意味

歌の主人公は、ひとりで家にこもって気分が沈んでいる相手に向かって、「そんな夜はじっとしていないで、外に出て月明かりの下を歩いてみたら」と誘いかけます。帽子をかぶって部屋を閉め、月の光の下に出れば気分もきっと晴れる——そんな、深く考えすぎずに気持ちを切り替えることを勧める、いかにも1920年代らしい軽やかで能天気なラブソングです。恋の悩みそのものより、月夜の散歩という小さな行動が心を軽くしてくれる、というシンプルな喜びが描かれています。

※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。

What do you do on an evening when there's nothing much to do?
Every night's the same old story till I found a cure for you.
When you're feeling kind of lonesome and a little out of tune,
Grab your hat and shut the door — go out and walk beneath the moon.
Underneath that silver glow, your worries soon will start to fade,
You're not really all alone out there beneath the moonlight's shade.

キー:G major 形式:AABA(コーラス部分・32小節)
1920年代らしく、トニックとドミナントをシンプルに行き来しながら、要所でセカンダリー・ドミナントが軽い彩りを添える。

A セクション(1〜8小節)

G6
E7
Am7
D7
G6
E7
Am7
D7

▶ ポイント:G6の軽やかな響きは、月夜に足取り軽く歩き出すイメージそのものです。E7が挟まることで、ほんの少しだけおどけたような色気が加わり、Am7からD7への流れが自然に次のフレーズへと背中を押します。

B セクション(ブリッジ)

C6
C6
G6
E7
Am7
D7
G6
D7

▶ ポイント:サブドミナントのC6に落ち着くことで、夜空を見上げるような一呼吸置いた感覚が生まれます。そこからまたG6の軽やかな足取りへと戻り、最後のD7が次のAセクションへと自然に橋渡しをします。

Larry Shay ラリー・シェイ(1897–1988)

ラリー・シェイは1920年代から30年代にかけて活躍したアメリカの作曲家で、ティン・パン・アレー期の流行歌を数多く手がけました。「Get Out and Get Under the Moon」はチャールズ・トビアス、ウィリアム・ジェロームという二人の作詞家との共作で、当時の出版元アーヴィング・バーリン社から発表されています。派手な経歴が語られる作曲家ではありませんが、軽妙で歌いやすいメロディーづくりに長けており、この曲もその持ち味がよく表れた一作です。