Jazz Standard — 1967
フォー・ワンス・イン・マイ・ライフ
| 作詞 | Orlando Murden(オーランド・マーデン) |
|---|---|
| 作曲 | Ron Miller(ロン・ミラー) |
| 制作年 | 1967年 |
| 初演 | 1967年にモータウンで発表され、翌1968年にスティーヴィー・ワンダーのアップテンポなカバーが世界的ヒットとなった |
| キー | F major(原調) |
| 拍子 | 4/4拍子・ABAC形式・32小節 |
「For Once in My Life」は、1967年にロン・ミラーとオーランド・マーデンによって書かれ、モータウン・レーベルから発表された一曲です。もともとはバラード調の曲として書かれましたが、翌1968年にスティーヴィー・ワンダーが軽快でアップテンポなアレンジで録音したバージョンが世界的な大ヒットとなり、この曲を代表する定番の解釈として広く知られるようになりました。一方でジャズの世界では、フランク・シナトラやトニー・ベネットといった大御所歌手たちが、よりゆったりとしたテンポでこの曲のバラードとしての本来の魅力を引き出す解釈を残しており、テンポやアレンジによって全く異なる表情を見せる曲として、ジャズ・スタンダードの中でも興味深い存在となっています。
歌の情景・意味
歌の主人公は、これまで人生の中でずっと誰かを頼りにし、支えられて生きてきたことを振り返ります。そして今、初めて自分自身が誰かにとっての支えになれる、生涯で一度だけ心から誰かを愛せる相手に出会えた——そんな感謝と喜びに満ちた瞬間を歌っています。「For once in my life(生涯に一度くらいは)」という言葉には、これまでの人生への謙虚な振り返りと、ようやく訪れた幸福への深い感謝の気持ちが込められています。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:F major 形式:ABAC(32小節)
ゆったりと感謝の気持ちが込み上げてくるような、温かみのある進行が特徴です。
A セクション(1〜8小節)
▶ ポイント:Fmaj7から始まり、階段を一段ずつ上るように動くこの進行は、まさに「初めて訪れた幸福」への高まりゆく感謝の気持ちを表現しています。
B セクション(後半のC部)
▶ ポイント:終盤に向けてBbmaj7からBm7(♭5)への繊細な動きが差し込まれ、深い感慨とともに曲を締めくくる余韻を生み出しています。
Sinatra at the Sands
Frank Sinatra(フランク・シナトラ)
1966年 / Reprise
カウント・ベイシー楽団と共演した、ラスベガスでのライヴ名盤。円熟したシナトラの歌と語りが楽しめます。
For Once in My Life
Carmen McRae(カーメン・マクレエ)
1967年 / Atlantic
カーメン・マクレエが当時のヒット曲も取り上げた作品。ジャズの歌い手らしい深みのある解釈が聴けます。
Greatest Songs
Sammy Davis Jr.(サミー・デイヴィス・ジュニア)
編集盤
エンターテイナーとして活躍したサミー・デイヴィス・ジュニアのベスト盤。華やかでエネルギッシュな歌声です。
For Once in My Life
Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)
1968年 — Tamla / Motown
アップテンポで軽快なアレンジによって曲を世界的ヒットに導いた、この曲を語る上で欠かせない名演です。
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Ron Miller ロン・ミラー(1933–1993)
アメリカの作曲家・作詞家。モータウン・レーベルの専属ソングライターとして活躍し、スティーヴィー・ワンダーに数多くの楽曲を提供しました。「For Once in My Life」のほか「Yester-Me, Yester-You, Yesterday」など、モータウン・サウンドの黄金期を支えた楽曲を多く手がけています。