Jazz Standard — 1962
デイズ・オブ・ワイン・アンド・ローゼス
| 作詞 | Johnny Mercer(ジョニー・マーサー) |
|---|---|
| 作曲 | Henry Mancini(ヘンリー・マンシーニ) |
| 制作年 | 1962年 |
| 初演 | 映画『酒とバラの日々(The Days of Wine and Roses)』(1962年、監督:ブレイク・エドワーズ)の主題歌として発表。翌1963年にアカデミー賞歌曲賞を受賞 |
| キー | ヘ長調(F) |
| 拍子 | 4/4拍子・AABA32小節形式 |
「The Days of Wine and Roses」は1962年、作曲家ヘンリー・マンシーニと作詞家ジョニー・マーサーの名コンビによって書かれ、アルコール依存症をテーマにした同名映画『酒とバラの日々』の主題歌として発表されました。映画の重く切ないテーマとは対照的に、楽曲自体は美しく気品のあるメロディーラインを持ち、翌1963年のアカデミー賞歌曲賞を受賞しています。「人生の輝かしい日々は、まるでワインとバラのように、はかなく過ぎ去っていく」という詩的な比喩を用いた歌詞は、時の流れの儚さと美しさを同時に描き出しており、発表以来、数多くのジャズ・ミュージシャンやヴォーカリストによって取り上げられる定番のスタンダードとなりました。
歌の情景・意味
歌詞の主人公は、若く輝かしかった日々を振り返りながら、その美しさが長くは続かなかったことを静かに見つめています。「ワインとバラの日々」とは、楽しく華やかだけれども、いつかは色褪せてしまう青春の喜びを象徴する言葉です。笑い声に満ちた扉の向こうへと去っていったその日々を、恨むでもなく、ただ美しい思い出として胸に留めておこうとする、大人の哀愁と諦観が込められた歌です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:F 形式:AABA32小節
マンシーニらしい、映画音楽的で流麗な半音進行が随所に散りばめられています。
Aセクション(1〜8小節)
▶ ポイント:出だしのFmaj7からEm7♭5へ移る瞬間は、ワイングラスに映る光がふっと陰るような、繊細な色合いの変化を感じさせます。焦らずゆっくりと聴くと、この曲の持つ品の良さが伝わってきます。
Bセクション(ブリッジ)
▶ ポイント:Bbmaj7からBm7♭5、E7へと続く部分は、この曲の中でも特に映画音楽らしい色彩豊かな響きを持ち、過ぎ去った日々への郷愁をひときわ深く感じさせる聴きどころです。
Days of Wine and Roses: Moon River & Other Academy Award Winners
Frank Sinatra(フランク・シナトラ)
1964年 / Reprise
アカデミー賞受賞曲ばかりを歌ったシナトラの企画盤。映画音楽の名曲を、豊かなオーケストラとともに聴けます。
Moon Beams
Bill Evans(ビル・エヴァンス)
1962年 / Riverside
スコット・ラファロ亡き後、新しいトリオで録音されたバラード集。静かで内省的なピアノの美しさが際立ちます。
To Sweden with Love
Art Farmer & Jim Hall(アート・ファーマー&ジム・ホール)
1964年 / Atlantic
スウェーデン民謡を題材にした、ファーマーとジム・ホールの共演作。静かで透明感のある演奏です。
Stan Getz and the Oscar Peterson Trio
Oscar Peterson(オスカー・ピーターソン)
1957年 / Verve
ピーターソン・トリオがスタン・ゲッツを迎えた共演作。軽やかなスウィングと美しいバラードが楽しめます。
Barney Kessel 100th Anniversary Live
Barney Kessel(バーニー・ケッセル)
ライヴ録音
モダン・ジャズ・ギターの名手ケッセルのライヴ音源。明快でよく歌うギターが楽しめます。
Days of Wine and Roses
Andy Williams(アンディ・ウィリアムス)
1963年 / Columbia
アンディ・ウィリアムスの温かく伸びやかな歌声が、この曲最大のヒットとして今も愛され続けています。
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Henry Mancini ヘンリー・マンシーニ(1924–1994)
アメリカの作曲家・編曲家で、映画音楽の分野で数々の名曲を生み出したことで知られています。「ムーン・リバー」や『ピンク・パンサーのテーマ』など、時代を超えて愛される作品を多数手がけ、生涯でアカデミー賞を4度受賞しました。ジャズやポピュラー音楽の語法を映画音楽に巧みに取り入れたその作風は、ジャズ・ミュージシャンたちからも高く評価され、多くの楽曲がスタンダードとして演奏され続けています。