Jazz Standard — 1928
クレイジー・リズム
| 作詞 | Irving Caesar(アーヴィング・シーザー) |
|---|---|
| 作曲 | Joseph Meyer(ジョセフ・マイヤー)/ Roger Wolfe Kahn(ロジャー・ウルフ・カーン) |
| 制作年 | 1928年 |
| 初演 | ブロードウェイ・ミュージカル『Here's Howe』(1928年5月1日初日・ブロードハースト劇場)にて、ベン・バーニー、ペギー・チェンバレン、ジューン・オディアが披露。 |
| キー | 変ロ長調(Bb) |
| 拍子 | 4拍子・32小節形式のアップテンポなスウィング・ナンバー。 |
「Crazy Rhythm(クレイジー・リズム)」は、作詞アーヴィング・シーザー、作曲ジョセフ・マイヤー&ロジャー・ウルフ・カーンのコンビが1928年に発表した、ジャズ・エイジを象徴する軽快な32小節形式のスウィング・ナンバーです。ブロードウェイ・ミュージカル『Here's Howe』のために書かれ、同年にロジャー・ウルフ・カーン楽団(歌唱フランクリン・バウア)によって初録音されました。その後、ウィスパリング・ジャック・スミスによる柔らかな「ささやき唱法」の録音が特に人気を博し、フラッパーと呼ばれた1920年代の若者たちに愛されました。以来90年以上にわたり、ビックス・バイダーベックからマイルス・デイヴィス、ベニー・カーター&コールマン・ホーキンスの名盤『Further Definitions』まで、実に幅広いジャズ演奏家たちに取り上げられ続けている、演奏家にとって「避けて通れない」定番曲の一つです。
歌の情景・意味
歌の主人公は、恋人が踊りとジャズのリズムに夢中になるあまり、二人の関係が離れていってしまったことを歌います。かつて自分だけに向けられていた笑顔が、今ではダンスフロアやバンドの演奏に向けられている――そんな寂しさを抱えながらも、「それなら僕はここで、君とは違う道を行こう」と、軽やかな曲調とは裏腹に、ほろ苦い別れを飄々と歌い上げる一曲です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:Bb 形式:AABA(32小節)
軽快なテンポで、トニックとセブンスコードを行き来する典型的な1920年代スウィング進行です。
A セクション(冒頭)
▶ ポイント:Bb(ホーム)からG7・Cm7・F7へと軽快に巡っていく、いかにも「踊りたくなる」推進力のある進行です。せかせかしたテンポの中にも、きちんとした型があることを感じてみてください。
B セクション(ブリッジ)
▶ ポイント:Ebへ場面を転換し、Edimという緊張感のある和音を一瞬だけ挟むのが洒落たポイントです。まるで足を止めて一呼吸おいてから、また踊り出すような効果を生んでいます。
Timeless Coleman Hawkins
Coleman Hawkins(コールマン・ホーキンス)
編集盤
テナー・サックスの父と呼ばれるホーキンスの名演集。太く堂々とした音色で、ジャズの歴史を感じさせます。
Stan Getz & J.J. Johnson at the Opera House
Stan Getz & J.J. Johnson(スタン・ゲッツ&J.J.ジョンソン)
1957年 / Verve
テナーとトロンボーンの名手が共演したライヴ。白熱した掛け合いが楽しめる、ライヴ盤の名作です。
Coleman Hawkins and Benny Carter
Coleman Hawkins & Benny Carter(コールマン・ホーキンス&ベニー・カーター)
1937年 / 編集盤
ホーキンスとカーター、そしてジャンゴ・ラインハルトが共演した1937年の歴史的名演です。
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Joseph Meyer ジョセフ・マイヤー(1894–1987)
アメリカ・ペンシルベニア州生まれの作曲家。ティン・パン・アレーで活躍し、「カリフォルニア、ヒア・アイ・カム」「イフ・ユー・ニュー・スージー」など数々のヒット曲を手がけました。「Crazy Rhythm」は、社交界の花形でもあった作曲家兼バンドリーダーのロジャー・ウルフ・カーンとの共作であり、二人の才能が結晶した代表作の一つとなっています。