Jazz Standard — 1938
チェロキー
| 作詞 | Ray Noble(レイ・ノーブル) |
|---|---|
| 作曲 | Ray Noble(レイ・ノーブル) |
| 制作年 | 1938年 |
| 初演 | 1938年10月、レイ・ノーブル楽団により録音(Brunswick)。「インディアン組曲」全5楽章の第1曲として発表。翌1939年にチャーリー・バーネット楽団のヒット版が広く知られるきっかけとなった。 |
| キー | 変ロ長調(Bb) |
| 拍子 | 4拍子・64小節のAABA形式(通常のスタンダードより長い、拡張型の構成) |
「Cherokee(チェロキー)」は、イギリス出身の作曲家・バンドリーダー、レイ・ノーブルが1938年に発表した「インディアン組曲」全5楽章の第1曲です。もともとは歌詞のあるロマンティックな一曲でしたが、翌1939年にチャーリー・バーネット楽団が録音したヒット版をきっかけに、ジャズ演奏家たちの間で広く演奏されるようになりました。特に有名なのは、若き日のチャーリー・パーカーがこの曲を12のキーすべてで練習し、そこから得たインスピレーションが1945年の名演「Ko-Ko(コ・コ)」につながったという逸話です。ブリッジ部分で目まぐるしく転調を重ねる高度なコード進行が特徴で、ジャズを学ぶ人にとって今も避けて通れない一曲として親しまれています。
歌の情景・意味
歌詞の主人公は、出会った日から心を離れない恋人への想いを歌います。広い草原の彼方から呼びかけてくるようなその人への恋しさ、二人で過ごした夏の日々の記憶、そしていつか再びその腕に抱きしめたいという願い――ロマンティックな回想と再会への憧れが、ゆったりとした旋律に乗せて綴られています。ただし現在では、この曲は歌としてよりも、鮮やかなコード進行を活かした即興演奏の名曲として、器楽版で耳にすることの方が圧倒的に多いのが実情です。
※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。
キー:Bb 形式:AABA(64小節)
Aセクションは素直な進行ですが、ブリッジで次々と転調する部分がこの曲最大の聴きどころです。
A セクション(Bbを中心とした基本進行)
▶ ポイント:Bb(ホーム)からGm7・Cm7・F7へと巡り、また元に戻る――このセクションは肩の力を抜いて聴ける、素直で親しみやすい進行です。
B セクション(ブリッジ・転調が続く部分)
▶ ポイント:ここが「チェロキー」を難曲たらしめている部分です。まるで違う部屋へ次々と扉を開けていくように、短い時間でいくつもの調へ移り変わります。理屈を追うより、景色がめまぐるしく変わっていく感覚を楽しんでみてください。
Study in Brown
Clifford Brown & Max Roach(クリフォード・ブラウン&マックス・ローチ)
1955年 / EmArcy
ブラウン=ローチ・クインテットの代表作。輝くトランペットと疾走感あふれるハード・バップの名演が並びます。
Jazz Giant
Bud Powell(バド・パウエル)
1949〜50年 / Verve
モダン・ジャズ・ピアノの開祖パウエルが絶頂期に残したトリオ作。鋭く情熱的なピアノが聴き手を引き込みます。
Art Tatum Box Set
Art Tatum(アート・テイタム)
編集盤
テイタムの録音をまとめて楽しめるボックス・セット。ソロ・ピアノの頂点と言われる演奏を存分に味わえます。
Cherokee
Charlie Barnet(チャーリー・バーネット)
1939年 / 編集盤
チャーリー・バーネット楽団による決定的なヒット演奏。ビッグバンドの迫力あるサウンドが楽しめます。
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Ray Noble レイ・ノーブル(1903–1978)
イギリス生まれの作曲家・バンドリーダー。1930年代にロンドンで人気楽団を率いた後、アメリカへ渡り、ラジオやハリウッド映画の分野でも活躍しました。「The Very Thought of You」「Love Is the Sweetest Thing」など叙情的な名曲を数多く残す一方、「Cherokee」のように高度なコード進行を持つ楽曲でジャズ演奏家たちに大きな影響を与えました。