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Jazz Standard — 1947

Almost Like Being in Love

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オールモスト・ライク・ビーイング・イン・ラヴ

作詞Alan Jay Lerner(アラン・ジェイ・ラーナー)
作曲Frederick Loewe(フレデリック・ロウ)
制作年1947年
初演ミュージカル『ブリガドーン』(1947年ブロードウェイ初演)。デイヴィッド・ブルックスとマリオン・ベルが歌った
キーE♭メジャー(演奏キーは様々)
拍子4/4拍子・AABA形式・32小節

「Almost Like Being in Love」は、1947年にブロードウェイで初演されたミュージカル『ブリガドーン』のために、作詞家アラン・ジェイ・ラーナーと作曲家フレデリック・ロウが書いた一曲です。物語の中で、現代のアメリカ人青年トミーが、百年に一度だけ姿を現す不思議なスコットランドの村「ブリガドーン」にたどり着き、村の娘フィオナと心を通わせる場面で歌われます。1947年にはフランク・シナトラをはじめ複数の歌手が競って録音し、いずれもヒットチャートに入りました。その後1954年にはジーン・ケリー主演の映画版でも歌われ、さらに1993年の映画『恋はデジャ・ブ』のラストシーンでナット・キング・コールの録音が使われたことでも知られています。ジャズの世界では、レスター・ヤングやソニー・ロリンズ、リー・コニッツといった名手たちが好んで取り上げ、軽快なスウィング感を活かした演奏でスタンダードの地位を確かなものにしました。

歌の情景・意味

主人公は、今日一日が特別な日だったと振り返ります。理由はわからないけれど、なんだか機嫌がよくて、世界中の人に向かって微笑みたくなる――そんな浮き立つ気持ちを歌っています。タイトルにある「almost(ほとんど、まるで)」という言葉が、この歌の核心です。主人公はまだ「恋をしている」と言い切るのではなく、「まるで恋をしているみたいだ」と、半信半疑のまま、その心地よい予感を確かめるように歌います。教会の鐘が鳴り響くように、生きていることそのものが音楽のように感じられる。まだ言葉にならない、芽生えはじめた恋の気配を、誇張せず、ごく自然な口調で描いた歌詞です。劇中ではトミーとフィオナという二人の人物が交互に、そして最後は声を合わせて歌い、ふたりの間に生まれた静かな高揚感を分かち合います。

※掲載している英語歌詞は原詩の著作権に配慮し、内容を要約・再構成したオリジナルの言い換えです。正確な原詩は楽譜または正規音源でご確認ください。

What a day this has been
What a rare mood I'm in
Why, it's almost like being in love
There's a smile on my face
For the whole human race
Why, it's almost like being in love
All the music of life seems to be
Like a bell that is ringing for me
And from the way that I feel
When that bell starts to peal
I could swear I was falling
It's almost like being in love

キー:E♭メジャー 形式:AABA(32小節)
各Aセクションは軽快なツーステップ感のスウィング。サークル・オブ・フィフス(5度進行)でなめらかに転調していくのが特徴です。

A セクション(1〜8小節)

E♭6
Fm7
B♭7
E♭6
Cm7
F7
B♭7
B♭7

▶ ポイント:明るいE♭6から始まり、Fm7→B♭7という「ツー・ファイブ」の動きでいったん落ち着きます。後半はCm7→F7→B♭7と、まるで階段を一段ずつ降りるように滑らかに動いていくのが心地よいところです。

B セクション(ブリッジ・17〜24小節)

Gm7
C7
Fm7
B♭7
E♭6
A♭maj7
Fm7
B♭7

▶ ポイント:ブリッジでは「鐘が鳴る」という歌詞に合わせて、和音が次々と移り変わります。Gm7→C7→Fm7→B♭7と、ツー・ファイブの連鎖が続くため、ジャズ初心者にとっても良い練習になる進行です。最後のB♭7でAセクションへ戻る前の高まりを作ります。

1

Come Swing with Me!

Frank Sinatra(フランク・シナトラ)

1961年 / Capitol

ビリー・メイ楽団の歯切れのよいブラスを従えた、スウィング色の強い一枚。弾むようなリズムに乗ったシナトラの歌声が、恋の高揚感にぴったりです。

2

I Just Dropped By to Say Hello

Johnny Hartman(ジョニー・ハートマン)

1963年 / Impulse!

深く温かいバリトンで知られるハートマンの代表作のひとつ。ゆったりとした歌い口が、スタンダードの魅力をじっくり伝えてくれます。

3

Saxophone Colossus

Sonny Rollins(ソニー・ロリンズ)

1956年 / Prestige

ロリンズの最高傑作との呼び声も高い、モダン・ジャズを代表する名盤。豪快でおおらかなテナーと、メロディを大切にしたアドリブが魅力です。

4

The Eric Dolphy Memorial Album

Eric Dolphy(エリック・ドルフィー)

1964年 / Vee-Jay

ドルフィーの没後に発表された作品。アルト、フルート、バス・クラリネットを吹き分ける個性的な演奏で、スタンダードに新しい表情を与えています。

5

Almost Like Being in Love

Stevie Holland(スティーヴィー・ホランド)

編集盤

恋に落ちた瞬間の高揚感を、軽やかなスウィング感とともに歌い上げる、聴きやすい仕上がりの一枚です。

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Frederick Loewe フレデリック・ロウ(1901–1988)

ベルリン生まれの作曲家で、1930年代にアメリカへ移住しました。1942年に作詞家アラン・ジェイ・ラーナーと出会い、以後「ラーナー&ロウ」のコンビとして数々のミュージカルの名曲を生み出します。代表作には『ブリガドーン』(1947年)、『マイ・フェア・レディ』(1956年)、『キャメロット』(1960年)、『恋人たちのゴーゴー』として知られる『ジジ』(1958年・映画版)などがあり、ヨーロッパの古典的な作曲技法とアメリカン・ポップスの感覚を融合させた、優雅で歌いやすいメロディーを得意としました。